甲斐です。むう、もはやゲームの展開とも完全に別物になってしまった…まあいいや、ダーマ編は！もうノリだけのクサイ展開で！（笑）でも、一瞬で人を焼くアントリア様が、簡単に倒されるって、なんか納得できなくてさぁ(^^;でも、本当のアントリアって、どんな奴だったっけ？（爆）
「っと！はっ！ほいさっ！」
「フーラル！」
「よう大将っ…と、うらあっ！」
「でいっ！無事のようだなフーラルっつりゃ！」
「扉は、大将達が勝ったときから開いてるぜ！あからさまに誘ってやがる！」
「ようし、罠だろうがなんだろうが突き進むしかねぇ！行くぞ！」
「フーラルさんっ！…天の神々よ、癒しの光を！（きゅらんっ）」
「おっ、ありがてぇ！体が軽くなったぜ！ほら行きなっとバギマーッ！」
「はいっ！さあ、フーラルさんも…（ごごおぉん！）あっ？！」
『よう！この扉からそっちには魔物は行かせねぇ…神殿内にはそんなに残っちゃいねェ筈だ！さっさと親玉をブッ倒してきな！』
「ちょっとフーラル！何カッコつけてんのよ？！アンタ一人で魔物の群を抑えられる訳無いでしょ！！」
『心配はいらねェ！…俺にはまだ、とっておきの技が残ってるからな！…早く行け！下の連中を一人でも多く生かしておきたけりゃな！』
「だからって…！」
「行くぞ！さっさとケリを付けるんだ！」
「アルス！このまま行く気？！」
「フーラルが大丈夫って言ってんだから、信じろ！…また後でな、フーラル！」
『おぅ！さっさと行っちまえ！！』
「バカバカ！何で置いてっちゃうのよ！！」
「とっておきって…もしや、メガンテとかを使うつもりでは…」
「ドラクエで、ああいう風に残った奴って、大概自爆技使うのよ！アバンとか！」
「大丈夫だ。アイツはメガンテなんかで華々しく散る奴じゃない。泥を啜ってでも生き延びる奴だ。俺と似た考えする奴なんだよ…不死身の男は必ず帰ってくるさ」
「ほう、一人で何をする気だ？…まさか、この数の魔族を相手に出来ると思っているのか？」
「へっへ、まさか。そんなに自惚れちゃいねぇよ…だが、倒せぬまでも、足止めだけなら俺一人で充分出来るさ」
「ククク…ならやって見せてもらおうか？どうやら一部戦線が崩れたようだぞ？メガンテでも使えば、此処にいるだけなら倒せるかもしれんが、どんどん下からやってくる魔族をどうする？」
「へっ、観客は多けりゃ多いほど俺も燃えるってモンだ！さぁ、始まるぜぇ！この俺の一人舞台ぃ！耳かっぽじってよぉく聴きやがれ！ヒャアッホォ〜ッ！！」
フーラルはコミックソングを歌った！ リザードマンは笑い転げた！
「ぐわははは！な、何ぃ？！こ、こんなわははははッ！」
「どぅよ？魔力を乗せた俺の歌は！無理矢理にでも笑ってもらうぜ！」
リザードマンは腹を抱えて笑っている！
「ぐはは、は、腹が…くひひ、う、動けん…がはははははっ！」
「レパートリーは１０００曲以上あるぜ！フーラルリサイタル、２曲目いくぜぇ！」
「お、おのれ…こんな間抜けな…わーっはははは！」
「おい！闘技場で勝ち抜けば自由にしてくれるんだろ！？」
「ふふふ、外に出すとは言ったが、自由にしてやるとは言っておらんよ？」
「チッ！やっぱりか…ならテメェをブチ殺すだけ！喰らえ、アルテマソー…」
「無粋な…優雅さにかけること甚だしい。…散れ。（ボンッ）」
「〜〜ッ！（バシュッ！）」
「骨も残さず一瞬で燃え尽きたか。………どうかね、諸君、この力は？」
「…悪魔神官アントリア…ッ！」
「大神官様、このような形でお会いするとは、少々予想外でしたよ」
「アンタの手勢はもういないわよ！もう終わりなんだから、潔く死になさいよ！」
「いえいえ、またまだ終わりではありませんよ？…ここであなた達を倒せば、ダーマの希望は潰えましょう。そうすれば人々も完全に諦める事でしょうし…人間の皆様には、もっと力を出していただいて、魔王様に捧げてもらわなくては」
「これ以上ダーマを好きにはさせません！今この場で貴方を討ち、苦難の源を断ちます。覚悟なさいアントリア！」
「出来ますか？…貴方は一度、私に破れ、封じられていたというのに？」
「…ですが、あの時とは違います！今の私にはアルスさん達がいてくれますから！」
「それはそれは！神殿の者達も可哀想に！…あの時いた者達は、仲間として見る価値もなかったという訳ですか！」
「ち、違います！それは…」
「フォズ様、悪魔の囁きに耳を貸すのは愚かなことです。…よぅ、久しぶりだな」
「壮健そうで何より。メラやホイミは戻ったかな？」
「ふふん、ベホイミすら使えるようになったぜ」
「…君達は素晴らしいね。さぞや魔王様の力となることでしょう！私は、無粋なセトなどとは違って、血を見るのは好きではないのです。どうです？このまま諦めてくれるのなら命だけは助けて上げますよ？…悪魔はみな優しいのですからね」
「聞くと思うか？そんな御託を」
「フフ…大神官、貴方があの時と違うというなら、私もまたそうです…あなた達から集めた力を有効に利用させてもらっていますよ。見たでしょう？あの男が一瞬で燃え尽きるのを！」
「人々から奪った力を使っているのなら、私がそれを封じて見せます！」
「面白い！やってもらいましょうか！出来るものならね！」
「天の神々よ、聖なる結界を…ッ！はああああっ！！」
「…前よりは強くなっているようですね。ですが…駄目ですねぇこの程度では！！」
「あ…あああっ…！（や、やっぱり私では無理なの…？）」
「（腰をかがめて、がしっと肩を抱き）フォズ様。」
「アルス…さんっ…わ、わた」
「（前を向いたままニヤッと笑って）…信じろ！！」
「！…はいっ！！」
「ム？…ムムムムッ？！こ、これは？」
「ア、アルスの腕んトコ、なんか光ってねぇか？！」
「前にも何度か、こんな事が…」
「はあああっ！！（パシーン！）…や、やりました！これで、力のリンクは遮断出来たはずです！今のうちに！」
「よぉし…さぁ、お仕置きタァ〜イムだ。…祈る時間はやらねぇぜ！！」
「お、おのれおのれおのれぇぇぇぇ！！」
「ふふふ…お見事です…やはりあなた達は…私は、誇りある敗者となりましょう…勝ち残った者は、敗れた者を引き継ぎ進まねばならないのです…いずれ貴方達がこちら側に来る日を楽しみにしています…よ…」
「…私達…勝った…んです…か？」
「そうですフォズ様。…ダーマは今、解放されたんですよ！」
「あ…アルスさん…わた、私…うっ…ううっ…うわああああああん！」
「（ぎゅっと抱きしめる）頑張りましたね…皆の力で、自由を取り戻したんです…」
「ふーっ！どうやら終わったみたいね」
「なぁマリベル、なんでフォズ様勝ったのに泣いてんだ？どっか痛ぇのか？」
「ん…いいのよ。今はほっといてあげるのが友情ってもんなの」
「…わかんねぇ。難しいんだな、友情って」
「…ひっく、ひっく」
「よ、終わったみたいだな！」
「フーラル！アンタ無事だったのね！」
「そう言ったろ？下も殆ど片づいたぜ…残った魔物も一目散に逃げ出してる」
「ぐす…本当に、本当に終わったんですね…」
「いーえ、大変なのはこれからですよ？また新しく始めなきゃならんのですから！」
「ああ、取りあえず、魔物の死体を片づけるだけでも、気が遠くなりそうだぜ」
「ふふ…でも、それは希望に満ちた苦労です。そうですよね、アルスさん？」
「まぁね。…さて！連中待ちわびてるでしょ。元気な顔を見せに行きましょうか！」
「はいっ！」
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