| アルス | 「……あけましておめでとうございます」 |
| マルチ | 「おめでとうございます〜」 |
| アスカ | 「……いきなりな挨拶ね」 |
| アルス | 「うむ…年末進行に追われて、かなりの滞りを見せたからな。記憶も朧気だ」 |
| ガボ | 「…大丈夫なのか？」 |
| メルビ | 「わっはっは！ どうせ行き当たりばったりでござるから、問題ないでござるよ」 |
| アスカ | 「まぁ、いいわ。…で、次ってどこに行くんだっけ？」 |
| セリオ | 「――次は、過去のダーマ神殿でメルビン様の転職のご予定になっています」 |
| アルス | 「おお、そうだったって…おいこら、何でお前がここにいる、セリオ」 |
| セリオ | 「――いえいえ、私はただの［深く思い出す］コマンドです」 |
| アルス | 「ねぇよ！ 今回そのコマンドは！！」 |
| ホンダ | 「おーう、フレンド！ どぅだ、何か儲け話はねぇ〜かぁ？」 |
| ガボ | 「お、ホンダラのおっちゃんだ」 |
| アスカ | 「…ここ、グランエスタードだったんだ…」 |
| ホンダ | 「なんでぃなんでぃ、相変わらずつるんでやがるな！…あ〜あ、景気のいい話一つありゃしねぇ」 |
| アルス | 「景気のいい話か…世界ランキングで１位になったり、幻の秘宝［人魚の月］を手に入れたり」 |
| ホンダ | 「…ＯＫフレンド！ 今日はオマエのおごりだ、パーッといって見ようぜぃ！！」 |
| アルス | 「なんでやねん！ 大体、ブルジオから取った金はどうしたんだよ？」 |
| ホンダ | 「使っちまってねぇ〜よぉ〜」 |
| アルス | 「うぬぅ…まさにアンダードッグ・ホンダラ…とにかくダメ！ 親父にも言われただろ、まじめに働け！」 |
| ホンダ | 「ちぇー、冷てーよなぁ…お城の兵士でも騙くらかして、一儲けするかぁ…」 |
| ガボ | 「懲りねぇオッチャンだなあ…」 |
| メルビ | 「…………。」 |
| アスカ | 「どうしたのよ、メルビン？」 |
| メルビ | 「…いや…あのホンダラという御仁、初めて会ったハズなのに、妙に懐かしいというか、彼の肌のぬくもりを知っているような…」 |
| セリオ | 「――ここに、挿し絵を入れてみたらどうでしょうか？」 |
| アスカ | 「ええぃ、なんて恐ろしい！…こらアルス、とっとと行くわよ、とっとと！！」 |
| セリオ | 「――それでは、謎の神殿に…」 |
| アルス | 「だから、オマエはダメだっての」 |
| セリオ | 「――また、そんな意地悪を…」 |
| アルス | 「やかまし！ 大体、衛星のない過去にお前が来てもどうしようもないだろ！ サテライトの使えないセリオなどマルチと同じ…いや、経験型でない分、マルチ以下！」 |
| セリオ | 「――がーんっ！…ひ、ひどい…で、でも、『ドジっ子セリオちゃん』も可愛いかも…」 |
| アルス | 「るぅ〜らぁぁぁ（みょいーんみょいーん）」 |
| セリオ | 「――ああっ！？ マ、マルチさぁぁ〜ん（泣）」 |
| マルチ | 「…セリオさぁ〜ん、戻ったら会いに行きますからねぇ〜…」 |
| セリオ | 「（ぽつーん）…――ふふふ、甘い、甘すぎますねアルスさん…（ピッピッ）…あ、主任ですか？…はい、マルチさん達は過去に…」 |
| 長瀬 | 『判ったよセリオ…ふむふむ、じゃあクロノスシンクロンを試してみようかぁねぇ？』 |
| セリオ | 「――ディメカムがあれば、時空を超えても電波が届くんですよアルスさん…ふふふふ」 |
| フォズ | 「…はい、それを右手の方に設置してください」 |
| アルス | 「お、今日も頑張ってますな、フォズ様」 |
| フォズ | 「えっ？ あ、アルスさんっ！（ぱあっ）いらっしゃいませ！」 |
| アルス | 「神殿の改修ですか？」 |
| フォズ | 「ええ、色々と痛みも激しいので、暇を見て少しずつ…それで、今日は転職ですか？」 |
| アルス | 「ああ。新しく仲間になった彼の転職をね…紹介するよ、メルビンだ」 |
| メルビ | 「お初にお目にかかり申す、拙者、メルビンと申すでござるよ、お見知り置き願うでござる、お嬢さん」 |
| フォズ | 「これはどうもご丁寧に…私、このダーマ神殿を預かる大神官を勤めさせて頂いておりますフォズと申します」 |
| メルビ | 「なななんと？！ かような幼女が大神官なのでござるか？！」 |
| フォズ | 「よ、幼女？！（ずがびーん！）」 |
| メルビ | 「…はっ？！せ、拙者としたことが、初対面のレディに対して何という非礼を！…ぬおお、拙者、このシワ腹をかっ捌いてお詫びを〜っ！！」 |
| フォズ | 「わわわっ？！ いい、いいんですよメルビンさん！ 本当のことなんですから気にしないで下さい！」 |
| メルビ | 「…許して下さるのでござるか？…ぬおお〜！ なんとお優しいお心の方でござるか〜！ 拙者、己を恥じるばかりでござる…いや、申し訳ない…」 |
| フォズ | 「いえ、いいんですよ本当に。…でも…幼女ですか…（ずーん）」 |
| メルビ | 「ぬおお〜！ やはりフォズ殿の繊細なお心を深く傷つけてしまったでござる〜！ せ、拙者腹を〜」 |
| フォズ | 「わーっ？！ じょ、冗談、冗談ですから！」 |
| カシム | 「（うっくっくっくっく（笑））」 |
| フォズ | 「…カシム、今、笑ってませんでしたか…？」 |
| カシム | 「いーえいえ、滅相もございませんよ、フォズ様？」 |
| フォズ | 「……本当ですか？（疑いの目）」 |
| カシム | 「無論のこと。この私がフォズ様に嘘など付こう筈がございませんとも！…では、私は祭壇の準備を」 |
| フォズ | 「……とっても嘘臭いです…」 |
| アルス | 「まぁまぁフォズ様、カシムは前からあんな奴ですし。それよりもほら、前の旅で手に入れた人魚の月など…」 |
| アスカ | 「あの時は、ホント大変だったわね〜」 |
| フォズ | 「……」 |
| 二人 | 「「？…どうしたんですか、フォズ様？」」 |
| フォズ | 「…なんだか、お二人とも、雰囲気が変わりましたね？…何かあったんですか？」 |
| 二人 | 「「は？（二人で顔を見合わせ、ぱっとそらしながら）い、いえ別に、何も…」」 |
| フォズ | 「……ぴったり息が合ってます…」 |
| アルス | 「（ううっ、やりにくいなあ…スルドクなってて…アスカ！ お前が変な事フォズ様に教え込むからだぞ！）」 |
| アスカ | 「（な…なによー！私のせいにしないでよー！）」 |
| フォズ | 「……やっぱり何かあったんですね？」 |
| メルビ | 「わっはっは！ フォズ殿、実は、お二人は、世界ランキングのかしこさとカッコよさそれぞれの部門で１位に輝いたのでござるよ」 |
| フォズ | 「まぁ！ それはおめでとうございます、アルスさん、アスカさん！…世界一だなんて、やっぱり凄いです…」 |
| メルビ | 「その時に、しっかり着飾って化粧もしたアスカ殿を見たアルス殿が、コロリとまいってしまいましてなぁ…やはり、普段一緒にいる人の、別の側面を見るというのは新鮮な物で、『きれいだ…』などといっちゃってこれがまた…（がずん！）ぬおっ？！ 何をするでござるかアルス殿？！」 |
| アルス | 「メールービーンー！きさんは場の雰囲気ちゅうもんが読めんのか？！」 |
| アスカ | 「…あ、あのねフォズ様…別に…」 |
| フォズ | 「………ふふっ、私も見てみたかったです、その時のアスカさんのお姿！ とっても素敵だったんでしょうね！」 |
| アスカ | 「（うわぁ！ 笑顔が張り付いてるぅ！…それになんか最初にイヤな間がぁぁ！）」 |
| ガボ | 「おーい、用意が出来たぞ、何やってんだオメーらー？」 |
| フォズ | 「あ、準備が出来たようですね！ さぁ！ 行きましょう皆さん！（てくてくてく）」 |
| アルス | 「ううっ、フォズ様って、以外とやきもち焼きだったのかな…」 |
| アスカ | 「そ、それだけ深く好かれてるんだって、思いなさいよ、よっ、男冥利に尽きるね旦那ぁ…」 |
| アルス | 「絶対にフォズ様は本気で怒らせたくない、怒ったら怖い、きっと大魔王よりも怖いよ…」 |
| アスカ | 「せいぜい慎みなさいね…ここには口の軽いの多いからねぇ」 |
| アルス | 「あうー…」 |
| メルビ | 「わっはっは！ なんとアルス殿は、フォズ殿の尻に敷かれておったでござるか！ しかし、あんな年若い娘さんととは、アルス殿、実はそういう嗜好でござったか！」 |
| アルス | 「………なんで、神がお前だけ封印したのか、判ってきた気がするよ俺は…」 |
| フォズ | 「それでは、メルビンさんは、どんな職に就きたいと申すのですか？」 |
| メルビ | 「無論、拙者は…」 |
| アルス | 「お〜どりこぉ〜」 |
| メルビ | 「あ、アルス殿！ 拙者は…」 |
| アルス | 「…おお、こんな所に［腐った死体の心］が…」 |
| メルビ | 「……踊り子でよいでござるよ…」 |
| フォズ | 「判りました。それではメルビンよ、腐った死体の気持ちになって祈り…」 |
| カシム | 「…フォズ様、違いますよ。」 |
| フォズ | 「はうっ？…あ、も、申し訳有りません！…あー、こほん。それではメルビンよ…」 |
| アスカ | 「…（アルスのせいだ）」 |
| ガボ | 「…（アルスのせいだな）」 |
| マルチ | 「…（アルスさんのせいですぅ）」 |
| アルス | 「…（うぐぅ〜！（泣））」 |
| カシム | 「…おかしいな…なぁ、フォズ様を見なかったか？」 |
| 神官 | 「はっ？！ いいいえ！ フォズ様を隠し撮りなどしてませんし、ブロマイドも隠してませんよ査察官殿！」 |
| カシム | 「まだやってたのかお前…没収！ それに、俺は今は査察官じゃなくて親衛隊長だ。」 |
| 神官 | 「ああああ〜！ ブロマイドは見逃して下さい〜（泣） |
| カシム | 「やれやれ…あ、フォズ様を見ませんでしたか？」 |
| 年上 | 「ぬぐぐ、何故年上のワシがお前なんぞに…ええぃ、見とらんわい！ この時間じゃ、風呂でも入っとるんではないのか？！」 |
| カシム | 「さて、風呂にはいらっしゃらなかったのでね…」 |
| 年上 | 「…覗いたのか、お前？」 |
| カシム | 「いーえいえ、滅相もございませんよ？……ふむ、まあいいか。」 |
| カシム | 「（コンコン）…ネリス、入るよ？」 |
| フォズ | 「はひゃっ？！」 |
| ネリス | 「あらあら…フォズ様、これでお拭きになって…」 |
| カシム | 「おや？ここにいらしたのですか。…どうしたんですか？」 |
| フォズ | 「い、いえ、別に…」 |
| カシム | 「ふむ…フォズ様、まだ目の下に口紅が付いてますよ？」 |
| フォズ | 「えっ？…あ、あぅ…（ふきふき）」 |
| ネリス | 「くすくす…フォズ様、やはり本格的なお化粧は、まだ早いですよ。フォズ様のお年なら素の方が魅力的ですのに」 |
| フォズ | 「うぅ…やっぱり無理がありましたか…？」 |
| カシム | 「まぁ、お気持ちは判りますが…」 |
| フォズ | 「…カシム…私、今日ほど早く大人になりたいって思った日はありませんでした…やっぱり私は人から見たらその…幼女、なんでしょうね…」 |
| カシム | 「（おやおや、まったくアルスの奴め）それはまぁ、実際にお若くてらっしゃるから仕方のないことでしょう」 |
| フォズ | 「…ぬいぐるみと一緒に寝たりとか、子供っぽい事は止めないといけないとは思っているのですけど…」 |
| カシム | 「いや、奴の場合、そっちの方が悦ぶかも…」 |
| フォズ | 「え？」 |
| カシム | 「あ、いや、あー…ま、逆に考えれば、若いって事は、それだけ時間が使えると言うことで、えー…」 |
| フォズ | 「そう…ですよね。今から磨いていけば５年後ぐらいには、私だってきっと……カシム、ネリスさん、ありがとう、私、もう休みますね！…それではお休みなさい！（パタパタパタ）」 |
| カシム | 「…ふーっ、やれやれ。まったくアルスの奴め、罪作りな真似してくれる…これが若さってやつかね？」 |
| ネリス | 「あら、なあにカシム？ もぅすっかりオジサンになっちゃったの？（くすくす）」 |
| カシム | 「…言ってくれるね？ 俺がまだまだ十分に若いって所を見せて上げないといけないな…（ぐいっ）」 |
| ネリス | 「口先だけじゃないといいけど？ うふふふっ！（とさっ）」 |
| セリオ | 「――（ピッピッ）…あ、主任。アルスさんと言う人物は、かなりの危険人物であると判明いたしました。このままではマルチさんが大ピンチです！」 |
| 長瀬 | 『ふむ…アルス君はともかく、そこをもう少しモニタ…あいたた、痛いよシンディ君…え？…いやぁその…』 |
| セリオ | 「――マルチさんを追いかけます。オーヴァー？（ピッ）」 |
| まえ | もどる | つぎ |